音素の類似性による対話型駄洒落の生成

投稿者:山本研究室

音素の類似性による対話型駄洒落の生成

概要

本研究では,日本語における音韻の類似性に基づく言葉遊びの一形態である駄洒落に注目し,対話型駄洒落の生成手法を提案する.駄洒落とは,同一または非常に類似する音韻を持つ言葉を用いて遊ぶ言語的な遊戯であり,文中に音韻が類似する単語の集合が存在することによって特徴づけられる.本研究のアプローチは,ユーザから任意のテキスト(発話文)を受け取り,その中から特定の単語の音韻に類似する単語やフレーズを用いて,発話に対する面白い応答(返答文)を生成するものである.提案手法は,検索と生成,ランキングの3 つのステップから構成されている.まず,検索のステップでは,音素の類似性に基づいて音韻が類似する単語やフレーズを検索する.次に,生成のステップでは,得られた単語やフレーズを返答文に含めるような制約を課したプロンプトを大規模言語モデルに入力することにより,対話型駄洒落の制約を満たした返答文の候補を生成する.最後のランキングのステップでは,生成された返答文の候補を対話の自然らしさでランキングし,もっとも自然な返答文を出力として採用する.評価実験では,人手による評価を通じて,生成された返答文が対話型駄洒落として適切かを評価した.

書誌情報

Wang Yilin, 山本岳洋, 大島裕明: 音素の類似性による対話型駄洒落の生成, 第17回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM2025), 8H-02, 2025年3月.

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著者について

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